こんにちは。
まこも榮養相談所 大塚あきこです。
今日は本のご紹介。
「これ、たべていいの?
ハンバーガーから森の中まで食をえらぶ力」
マイケル・ポーラン著 小梨直訳
です。
**尊敬するマイケルポーランさん**
マイケル・ポーランさんは
「COOKED」という本で知りました。
食に対する考え方や、
実践してみる姿など、尊敬しています。
**この本を手に取った理由**
いくつか理由があります。
栄養学を学び、伝えているうちに、
食材の選び方をもっと詳しく
伝えていく必要があると感じました。
マイケルポーランさんが、
どのように食材を選んでいるのか、
また、どのように取材をしているのか、
知りたいという思い。
野菜だけではなく、
家畜がどのように育てられているのか?
そして、屠殺のことについては、
肉を食べる以上、知っておかなければ
いけないと思いつつ、そういう現場に
行く機会はなかなかなく、
また、ショックを恐れていいけない自分も
居ました。
最近はYoutubeでハンターの方々の動画を
見ています。
食肉に対して、命をいただいている
ということをこの動画を見るたびに
思い知らされます。
(猟犬日誌:猟師の中谷さんの声が素敵で
猟犬さんたちが賢くて優秀です。
獲られる猪もかわいそうに思いますが、
猟師のおかげで、人間と動物のバランスが
保たれるところもあるなと思います。)
話はそれましたが、
環境問題と食についても知りたい。
食に対して、ぼんやりとしていたものを
解決したいなと想い、
この本を手に取ってみました。
**この本で学べたこと**
かなりの食品がトウモロコシから
作られていて、牛や豚、鶏も
トウモロコシ飼料で育てられている。
添加物にもトウモロコシ由来のものが多く、
人間の炭素分析をすると、
人間も「歩くとうもろこし」になっている。
*昔はいろいろな種類の農作物を
栽培していたり、家畜を飼っていた農家が
経営が成り立たなくなり、
大企業が買い上げる、
トウモロコシか大豆を育てるようになった。
それでも経営が成り立たないので、
政府の補助金を頼りにしている。
それゆえ安い食品が手に入るが、
その代償に土地や河川へ化学肥料の汚染などがおこっている。
安いからってそれでいいのか?
*サステイナブルな農家の
牛と牧草、牛と鶏の素晴らしい関係。
牛が牧草を食べることで、
牧草はさらに強くなる。
牧草を食べた後の土地に、
鶏を放し、鶏は牛の糞の中の
寄生虫を食べて、クリーンに保っている。
農家で鶏の解体も行っている。
*動物がかわいそうという視点で
菜食主義になるのは
またちょっと違和感があるなと思った。
ただ、家畜動物が動物として、
尊重される生活を送ってほしいと
切におもった。
そういう畜産農家からなるべく
肉を買うようにしようと思った。
*人が動物を食べることも自然の中の循環。
*この野菜を運ぶために
どれくらいのCO2を排出したか?
という視点。
(輸入のアボカドを食べるために、
どれくらいの二酸化炭素を排出したのか?)
この本を読んでよかったことは、
普段、分子栄養学の観点
(栄養素、重金属汚染、油の種類などなど)でえらぶことが多いけれど、
それ以外の視点を得られたことでした。
トウモロコシ由来かなとか?
誰かが涙を流していないか?
人間は、食べる選択肢が多いことと、
24時間なんでも手に入る環境であるために
「何を食べるべきか?」ということに
一番悩む動物だと思います。
知らぬが仏という言葉がありますが、
知ったうえで、何をえらぶか?が
大切になるなと思いました。
分かりやすいし、楽しくて時間を忘れる
一冊です。
食に興味ある方も、ない方も、
ベジタリアンも、肉を食べる人にも、
読んでもらいたい一冊でした。
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